雫渭の嫁っこ

1961年6月25日 八幡小学校講堂
作 工藤達郎 演出 福井守

昔々  ある山奥に 一人の若者がいました。  彼は一人ぼっちでした。  たった一人で豆をひき

豆腐を作って  それを売り歩いている彼にも  夢がありました。

「幸せになるんだ。 それには 銭をためることが 一番だ。」 こうして彼は  せっせと働きました。

さびしいとも思わないで、、、、、、、。 彼の友人たちは 山のきつね たぬき むじなです。

それに花や桜んぼも、そればかりか寒い冬の軒下に下がるつららさえ 大切な友達でした。

この若者の地方では、つららのことを シガマ またはシガマっ子と呼びます。

働き者で一人前になった彼を 周りの人は放っておきません。

やいやいと 花嫁の話を持ち込んできます

「俺寂しくねえ」と言う彼に みんな怒ったりあきれたりします。

しかし、、、ある日突然、彼の前に透き通るような 美女が現れます。 

そして言います。「わたし ご飯を食べないお嫁さんよ。」





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