演出 高田英太郎
平成16年11月7日 郡上市民文化センター
原作 近松門左衛門 脚本 二三子森安
作者の森安二三子さん とても見魅力的な人で 体調をくずした高田英太郎に代わって演技指導をするために 大阪から駆けつけてくださいました 稽古の様子 |
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入場者数
昼の部 201人 夜の部 308人
花のみよしの継承会の 皆さんの演奏と唄で幕開け |
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大経師以春の店 今日は新しい暦の広めの日 主手代助右衛門は、下女かやを 通して以春の妻おさんへの 恋文を渡そうとするが このことを知っている 女中の玉が、これを阻止 しようといつも気をつけていた |
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おさんは猫と遊んだり、 忙しく働いている 女中の玉に自分の身の 回りの世話を言いつけ たりしている |
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以春はかねてから、 玉に気を引かれており、 隙さえあれば抱きついたり くどいたりしていた |
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そんな中おさんの母が、 内緒で金の工面にやってきた 困ったおさんは これを手代の 茂兵衛に頼む |
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茂兵衛は主人の判を使って 工面すると約束する。 玉はこの様子を見ていた |
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前から茂兵衛に思いを寄せて いた玉は、茂兵衛を心配して やめるように説得する。 |
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こっそりと判を押して金を 工面しようとしている所を 助右衛門に見つかってしまう |
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以春からひどく咎められても 茂兵衛はおさんやその父母 の為に口をつぐむ |
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茂兵衛に惚れた誠を見せい でかと玉はわが身を捨てて 自分のせいだと申し出る |
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おさんはこれ幸いに 玉のせいにしてしまう 以春は 嫉妬にかられて 茂兵衛と玉を不義者と 決め付け また主の印判を 盗んだ極悪人として 明日には突き出すと言う |
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夜、玉の寝床に昼の礼を 言いに来たさんは 玉の 茂兵衛への思いを知る。 そしてそこで 以春の玉への 行状をも知ることになる |
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おさんは、これもまた 嫉妬に駆られて 夫をはずかしめてやろうと たまの寝床に入れ替わって潜む |
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茂兵衛は昼間の玉の意に 答えようと 玉の寝床に 忍んで来る。 おさんと茂兵衛は偶然にも 不義の関係に 陥ってしまったのだ |
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玉は故郷岡崎村の伯父で 講釈師の赤松梅龍に 預けられる |
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おさんと茂兵衛は、おさんの 里への便宜を図ってもらおうと 梅龍をたよって 岡崎にやって来る |
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そこで二人は偶然おさんの 父母岐阜屋道順と出会う。 両親から利息の足金として 持っていたお金と 深い愛情をもらった二人は 茂兵衛の郷里奥丹波へと 落ちのびる |
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奥丹波で隠れ住んでいる おさんの元へ大経師でなじみの 万歳がやってきて不審がられたのを なんとか嘘をついて帰らせるが おさんは 怯える そのうえ隣の在所には助右衛門が 宿を取っており 駕篭かきたちも 大経師おさんの噂をしていたらしい |
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茂兵衛とおさんは、家主の 助作に預けてある金を返して 貰って 丹後の宮津まで 逃げ延びようと助作に その旨を伝える |
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金に目のくらんだ助作は 役人に二人のことを訴える |
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そこへ梅龍が 「おさんと茂平衛に不義はない、罪は玉一人」 と玉の首を討って持ってくる | ||
役人は言う。証拠人の首を 討ってしまい詮議も出き なくなった為に 二人の罪は きわまってしまったと 茂兵衛はおさんとの 主従関係をきっぱりと 切り捨て 玉の後追いも 出きぬ自分に泣き続ける。 おさんはここにきてようやく 茂兵衛に対する自分の 思いに気づくが二人の心が 寄り添うことは無い。 おさんは自分の愚かさを 呪って嘆く |
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特別出演の皆さん
伝吉・武藤 有加 捕り方・野邑 勇二 役人・中山 恵 かや・泉 香里
伝吉 | 役人 | 役人 | かや |
花のみよしの継承会の皆さん 戸上昌彦 後藤直弘 大畑則子 田中實 浅野きよ子 安田麻紗子 岡野純子 古池五十鈴 |
感想文
私も出たい!!
出演者の熱演に感動しました。何箇所か 涙する場面がありました。 60代
よかった。これからも頑張ってください 20代
素晴らしい役者さんばかりで 感激しました。ものすごくリアリティが
あります。特におさんと玉の女優さん二人、素敵でした。弥太郎さん、
私が郡高演劇部時代 何度もメイクをしていただきました。あのころと
お変わりないのでびっくりしました。子供(小学校高学年〜)大人まで
楽しめる物が見たいです。すごく感動しました。切ないお話でした 40代 女
高田先生を懐かしく思い出しながら見ていました。クライマックスの真紅
の世界に 「ああ、先生がおられる」と思われてなりませんでした
先生ありがとうございました。ご冥福をお祈り申し上げます。 30代
男
毎回観劇させていただき うれしく思います。地元の知っている 顔ぶれ
のよさがある。象徴的で、簡素な舞台装置はとても感じがいい。演技力も
抜群の皆さんに拍手を送ります。団員の団結力、演技力に ただただ
敬服するのみ。高田先生の遺影には、思わず合掌しました。すごい心遣い
だと 感謝しました。 70代 男
切ない話でした。でも感動しました。最近くらい話題が多いので、皆が
どっと笑えるような劇が観たいです。ぜひやってください 30代 男
泣きの所ばかりで、私の年代には退屈でした。年配の方にはわりと評判が
よかったようですが、もっとテンポのあるものの方が楽しく観れるなあと
思いました。声の通る人、そうでない人がいるので、会話が半分わかり
半分わからないような感じです。もっと幅広い年代で見れる物を
やってほしいです。 30代
女
これまで見た物全部よかった。 今回も感激いたしました。これからも頑張
ってください。 60代
大変楽しく見せていただいています。とても感動しました 50代
すべてが印象に残っています。みなさんとても上手な演技でした。見ていて
感動し、、、。涙まででるくらいでした。 私来年出させて。 10代
若手のかたが よい演技をしていました 60代
舞台がとてもきれいだと思いました 70代
全体に暗くて しんきくさい芝居だと思いました もっと明るい物を 50代 男
セリフが席まで届かないので 各演技者にハンドマイクでも持っていただい
たら如何でしょうか。大体そのしぐさで推察しているのですが、、、 70代 女
素晴らしかったです。来年も期待しています 50代
初めて見に来ました。私も学生時代にほんの少しだけ お芝居みたいなのを
やったことがあります。またやりたくなっちゃいました。今は見るのが専門
ですが。稽古も見てみたいです。ちょい役出して下さい(笑)国居さんの演技
サイコーでした。職場とは全然ちがって 女優ですね。では夜勤に行ってきます
今度ホントに稽古場に行ってみたいです 20代 女
久しぶりの時代劇 楽しかったです 70代
女
たいへん親切みのある舞台であります 80代
昔の言葉などが使われていて結構わかりにくかった。びみょーに、、、。
わたしの知っている子などもいて こんなふうに演技をやるんだなあと思い
ながら見ていました 10代 女
感激しました。とてもよかったです 60代
大道具 背景がいつも素敵です地方の町に存在する意義は大きい。
たいへんですが続けてくださるよう願っています 60代
今回はおさんと玉がとてもよかった 70代 女
陽子ちゃんがんばれ。とても上手だったよ。感動したよ 60代 女
はじめて見に来ましたが、とても楽しかったです。また来たいと思いました
これからもがんばってください。 20代 女
最高でした また来る年も来たいです 70代
初めて見させていただきました。とてもいい公演でした。
これからも頑張って 40代
さん、玉の二人の女優さんがとってもよかった。みなさんの上手でびっくり
しました。 40代 女
はじめて見せていただきましたが、とてもよかったです。また見せて
いただきたい 70代
役者の表情が豊かだった 10代
これまでそれぞれ、楽しませていただきました。外国の物語より日本の物語
のほうがよいと思う。今回はとても楽しみで待っていました。日本の歴史物
が好きです 60代 女
たいへんよかった。 次回も楽しみにしています 60代
素晴らしかったです。きてよかった、本当に。みなさん本当にお疲れ様でした
完成度の高い舞台に心から感動しました。野邑さん、森さん さすがですね。
これからも頑張っていいお芝居をみせてくださいね。高田先生のご冥福を
心よりお祈り申し上げます。大輪の文化の花を どうかみなさん しっかりと
引き継がれ 今後も頑張ってください 応援しています 40代 女
素敵なお芝居を有難うございました。また次回も楽しみにしています
ともしびのホームページを見たら 前売り一般1000円
中学生以下 500円、当日は200円増しと書いてあったので 知人に
そう知らせてしまったのですが、、、 40代 女
泉香里ちゃんが とってもかわいかったです。それにとっても感動し
涙が出ました。おかげでストレス解消になり 本当に見てよかったです。それに
演劇クラブの参考にもさせていただけます。本当に有難うございました
来年 出たーい!! 10代
女
よかったです これからも見に来ます 頑張ってくださいともしび様 70代 女
今回は日本物語なので楽しみです。外国の題材だと言葉も名前も覚え
にくいので 日本物のほうが 親しみやすく見られるように思います 60代
女
それぞれの役者の方々 好演でした。高田さんの冥福を祈ります 70代
毎年いいです。今年もよかったです。また来年を楽しみにしています 60代 女
迫力のあるお芝居にあっという間でした。有難うございました。これからも
頑張ってください 40代 女
よかったです。親子の情が たいへん涙しました。 60代 女
今回とても素晴らしかった 70代 女
助右衛門 演技稚拙、 女性陣に拍手。茂兵衛 若手だと良い。
今後 親しみやすい 感動の舞台を希望す 60代 女
これまで 全部よかった。今回はとてもわかりやすく 皆さん頑張って
良かったです。とっても良かった。本当に。 また頑張ってください 60代 女
良かった 来年も宜しく 50代 女
今まで時代物多いので、現代物宜しく。とても素晴らしかったです
もう少し明るい劇よろしく 60代 女
素晴らしかった。今までで 一番良いと思いました 60代 女
初めて見させていただきましたが とても素晴らしかったです。皆様の
熱心な演技に感動しました。 40代 女
今までいろいろ素晴らしかった。今年もよく出来ていた 10代 女
最後列でしたが 声がはっきりと聞こえ 演技も皆さんとても上手で
吸い込まれるように 見入ってしまいました。素晴らしかったです 40代 女
たいへん感激しました。特に おさん 玉 とてもよかったです 50代 女
昔の言葉みたいで あまりわからなかった。 10代
熱演共感しました。来年が楽しみです 50代 女
とてもよかったです、これまでも全部よかったです 70代
今回期待しなかったが 感銘を受けた。
いつまでも良い演劇を見せて欲しい 70代
回を重ねるごとに 素晴らしい演技。次回を楽しみに
しています 50代 女
たいへん良かった。前のカメラの方がとても気になりました。来年を
楽しみにしております 60代70代 夫婦
とにかく素晴らしかった 60代 女
今回の熱演に感激 60代 女
本格的な人情話で 引き込まれました。しっとりとした仕上がりを 最後に
見せる情念。まさに近松の世界でした。 高田先生には 大変お世話になり
ました。ご冥福をお祈りします 40代
陽子ちゃんがんばったね。これからもがんばってね、応援しますよ
お祝いのお花を持ってくるのを気が付かなくて(初めてなので)ごめんなさいね
2回目からは必ずもって来るね 60代 女
これからも頑張ってください 40代 女
今忘れられようとしている人情の機微、肉親の情愛がそこかしこに
見られ感動しました。出演の皆さまの演技に心から拍手させて
いただきました。以春の森田さんの重厚な演技に感服、また玉に扮した
孝森さんのはつらつとした演技、おさんの野邑さん素晴らしかった。 60代 男
とても素晴らしくて 涙、涙でした。八幡だけではとてももったいないです
まるで御園座で見ているようでした。ぜったいよそでもやるべきです 60代 女
今までいくつか見た舞台の中で1番素敵だったです。舞台セットも衣装も全体の
色合いもすごくよかったです。話は最後まで悲劇でちょっと重かったので
つらかったけど、最後まで目が離せなくてあっという間にお芝居が終わって
しまった感じです。久しぶりに集中して見たお芝居でした。おさんが着物も
立ち振る舞いもとってもキレイで感動でした。お世辞でなく、マジで。
ただ1つ3幕あたまはちょっと見ていて大丈夫かとドキドキしまして
がんばっていらっしゃるのはわかるのですが、ちょっと芝居への集中力が途切れて
しまって私としては残念でした。すばらしい芝居をありがとう。 30代 女
おさん茂兵衛の解説(高田英太郎)
「おさん茂兵衛」は、江戸時代の脚本家近松門左衛門の「大経師昔暦」を改題しました。
天和3年(1987)の出来事に取材、正徳5年(1715)春に初上演の立派な歌舞伎です。
戦後、松竹でしたか、「おさん茂兵衛」で上映されました。
京都四条烏丸の大経師以春の店。今日は新しい暦の広めの日。
その忙しい中、妻おさんの母が内緒に金の都合をとやって来ます。
おさんはこれを手代の茂兵衛に頼みます。
茂兵衛は主人の判をこっそりと使って工面しようとします。
そこを手代助右衛門に見つけられてしまいます。茂兵衛は主人以春に厳しく叱られます。
前から茂兵衛に思いを寄せていた女中の玉は、「実は、私のせいです」と申し出ます。
かねて、玉に気を引かれていた以春は嫉妬のあまり茂兵衛を一室に監禁してしまいました。
一方、おさんは玉に感謝し礼を言いますが、その時夫の行状を告げられ、
これも嫉妬にかられて、「今宵こそは夫をはずかしめてやろう」と、玉の寝床に潜みます。
そこへ忍んで来たのが、昼間の玉の意のこたえようとの茂兵衛。
二人は偶然にも不義の関係に陥ってしまいます。
玉は故郷岡崎村の伯父で講釈師赤松梅龍に預けられます。
諸方をさすらったおさん・茂兵衛は、はからずもおさんの親・岐阜屋道順夫婦と巡り合います。
そして茂兵衛の郷里奥丹波へと落ちのびましたが・・
一人の人間の善意が偶然にも複数の人生を不条理に導く・・・
歌舞伎の世話物としては面白い発想です。当時の小説家井原西鶴も
「好色五人女」で同じ材料を取り上げています。
それはそれとして、偶然が思わぬ結果を生んだ作品にはフランスのマリボウの
「愛と偶然との戯れ」がありますがこれはハッピーエンドの喜劇です。
「虚実皮膜」を芸術論とした近松作品は封建社会を反映して悲劇的な結末
なかなかやるじゃないですか。日本のシェイクスピアと言われるだけありますよね。(高田英太郎)
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